未来につなぐ ふくい魅える化プロジェクト

未来につなぐ ふくい魅える化プロジェクトは、福井市を舞台に、“地域をこえた人の流れと仕事をつくる”ことをテーマに、2016年に始動しました。「make.fUKUI ふくいでつくろう、ふくいをつくろう」をスローガンに、地域内外の創造的な人たちが行き来しながら、新たな魅力と価値を生み出し続ける地域の在り方を模索すべく、さまざまなプログラムやメディアを展開しています。福井新聞社と共同事業体を組み、クリエイティブディレクターに大阪を拠点にするUMA/design farm、エディトリアルディレクターにMUEUMを迎え、企画運営側も地域をこえたチームを組んでプロジェクトづくりに取り組んでいます。2018年には、本取り組みがグッドデザイン賞を受賞しました。

次代のデザイナーのための小さな教室 / スタジオ
XSCHOOL / XSTUDIO

2016-17年の基幹プログラムは、次代のデザイナーがともに学び実践する、小さなデザインの教室・XSCHOOL。全国各地からデザイン・編集・金融・保育など専門性の異なる、各期 20 名ほどのメンバーが福井に通い、文化や風土を紐解き、 社会の動きを洞察しながら、約 120 日間かけてプロジェクトを創出します。3 人 1 組のチームに、講師陣、地元企業が伴走し、「あらゆる分野・枠組みを超え、 多元的な視点から、新たな価値を生み出す力」「関係性を生かしてプロジェクトを実現する力」を育んできました。
これまでに、“子どもの毎日を探検に変える 日めくりカレンダー:こよみッション”や、“食のバリアフリーを実現するプラットフォーム:FOODIST INFORMATION”、“絵巻で味わう、民話とお味噌:絵巻味噌”など、複数のプロジェクトが生まれています。(アーカイブはこちら

ともに学ぶXSCHOOL / ともにつくるXSTUDIOへ

2018 年からは、XSCHOOL / XSTUDIO の 2 つに再編。「ともに学ぶXSCHOOL」「ともにつくるXSTUDIO」として、より深化したプログラムを展開していきます。

“広義のデザインをともに学ぶ2日間:XSCHOOL”
働く人も学生も主婦も、創造行為に携わるすべての人にいきるデザインの力を、トークセッション&ワークショップを通して考えてゆきます。

“ジャンル・枠組みを超え、多元的な視点で、ともにプロジェクトをつくる120日間:XSTUDIO ”
2018年度のフィールドは、福井の基幹産業「繊維」です。日本各地から集うメンバーに加え、異なる専門性をもつスタジオリーダー、福井を起点に活躍するローカルリーダー、繊維にまつわるパートナー企業から成る、 3つのスタジオに分かれてプロジェクトを創出し、実現に向けて動き出してゆきます。

近年、人口規模がコンパクトな市町村での革新的な事例を多数耳にします。また東京・大阪・福岡など大規模な都市でもさまざまな社会実験が行われています。一方で、都市と地方のHUB的な役割を担う人口20〜30万人の中規模都市では、先進事例も都市ヴィジョンもまだ見えづらい状況です。
しかし、福井をはじめとする中規模都市は、古くから周辺地域の文化や経済の結節点であり、風土と暮らしに発する豊かな文化と知恵が育まれ、技能の蓄積を生かして新たな挑戦を続ける産業界の精神が蓄積されてきました。

「ふくい魅える化プロジェクト」はその蓄積と魅力を活かし、新たな魅力をつくりながら、福井を起点に、日本各地の中規模都市の未来を市民・自治体・地元企業とともに構想し、関係性を育む地域の在り方を模索する試みです。

「プロジェクト」の語源は「投げかける」。本事業からは、未来に問いを投げかけるプロジェクトが数多く生まれ、その創出プロセスとともに多くの人の心を動かしながら、福井のまちに「新たな人の流れと仕事」「地域を超えた関係性」をつくり出しています。

VOICE

宮下浩一さん (共同事業体・福井新聞社)

外から新しい文化を持ち込むよそ者が「風」。地元に根を張って暮らす住民が「土」。地域は「風」の人と「土」の人でつくられるー。XSCHOOLがスタートした2016年度の発表会でレビュアーをしていただいた塩瀬隆之さんの言葉です。このプロジェクトの運営チームも、リ・パブリックさんという外の「風」と地元の福井新聞社という「土」の相互補完で成り立っています。当社にとっても、ローカルメディアを見つめ直す大きな機会になると期待しています。

内田友紀 (プログラムディレクター、リ・パブリック共同代表)

2016年から3年目に入り、XSCHOOL 1・2期から生まれたプロジェクトが独自のファンを作り始めています。また、ともに過ごしたメンバー、地元企業、行政、応援者らのネットワークが育ち、本プロジェクトを離れた取り組みも始まっています。既存の自治体・組織のシステムが揺れ動く時代において、所属をこえて自ら「つくる」人のコミュニティが育つことはとても貴重なことだと感じています。
本プロジェクトに集う、自身の仕事・暮らしを軽快に実験する人々とともに、2018年度は、福井の基幹産業・繊維を読み解き、未来に投げかけるプロジェクトをつくって行きます。この実験の途上に、多くの方々が関わっていただけると幸いです。

CREDIT

  • 主宰
    福井市
  • 協力
    福井大学産学官連携本部、福井銀行、福井新聞社
  • 企画運営
    株式会社リ・パブリック、福井新聞社
  • XSCHOOL 2016-17
    講師:原田祐馬、萩原俊矢、高橋孝治
    プログラムディレクター:原田祐馬(UMA/design farm)、多田智美(MUESUM)、内田友紀
  • XSCHOOL/ XSTUDIO 2018
    プログラムディレクター:原田祐馬、多田智美、内田友紀

RELATED LINKS

XSCHOOL / XSTUDIO エントリーサイト

2018 年度より再編した、「ともに学ぶXSCHOOL」「ともにつくるXSTUDIO」のプログラム詳細はこちらから!