イノベーターズ100広島

イノベーターズ100広島は、広島県下の企業とその次世代イノベーターに向けた新規事業創造プログラムです。毎年20社の企業から推薦されたイノベーター候補の若手社員30名ほどが参加。約半年間に渡って、フィールドワークから課題の発見、事業アイデアづくり、プロトタイピング、そして、自社の幹部や経営者を前にしたプレゼンテーションまでに取り組みます。

プログラムの中で重視しているのは、未来から現在の課題を見つめる視点を持つことです。未来においてどんな社会の変化をもたらしたいのか、という長期的な視点で可能性を探索すべく、問いに対して異なる視座を与えてくれる現場を参加者自らがフィールドワークし、さまざまな領域の人たちとの議論を通じて、課題を新しい枠組みで捉えなおしていきます。

また、新規事業を担う人材は常に少数であり、社内外の理解やサポートなくして、事業を成功に導くことは困難です。イノベーターズ100広島ではそうした人材同士が互いに切磋琢磨し、メンタリングしあうコミュニティを形成しています。さらに、メンター(ボードオブイノベーター)として、新たな事業を生み出す経験を重ねてきた先輩イノベーターや経営者が参加し、新たな事業の種を精査し、実践的なアドバイスを行っています。こうしたプロセスを通して、直属の上司との「タテの関係性」、同僚との「ヨコの関係性」にとどまらない、外部のイノベーションの先人との「ナナメの関係性」を構築しています。

西日本の産業拠点として発展を続けてきた広島には、数多くの優れた技術・資源を持つ「オンリーワン・ナンバーワン企業」が数多く存在します。リ・パブリックではこうした企業とともに、地域全体で人材を基盤としたイノベーション・ハブの構築を目指しています。

VOICE

瀬川秀樹さん (イノベーターズ100 BOI)

『諸行無常』はこの世の理。
そんな中で会社が持続的に生き延びて、社会に貢献し続けるためには、「新しいことを常に創っていくこと」が必須です。会社だけではありません。地域や国や人類にも必要です。そのために必要なのが「イノベーター」。

でも、残念ながら「イノベーター」は沢山はいません。日々の生活や仕事を粛々とやっている方が幸せという人間の方が多いのです。 だから会社や仲間内では「イノベーター」は浮きがちで孤独になりがちです。

そしてイノベーターになる可能性をもっている人も、普段の生活では身の回りにイノベーターが殆どいないので、イノベーターになりたいと思う気持ちもなかなか生まれてきません。

イノベーターズ 100 に参加すると、その環境がガラリと変わります。

BOI(Board of Innovators)と呼ばれる様々な世界でイノベーターをやってきた人生の先輩に直接アドバイスを受けられるだけでなく、分野の異なる他社の「イノベーターになるポテンシャルが高い人たち」と議論をし、刺激を受けられます。

つまり、イノベーター(とその候補)だらけの世界に浸るのです。そうなると、イノベーターになりたくてウズウズしだします。いったんウズウズしだすと、いい意味でもう元の「粛々とした(変な言い方をすると思考停止の)毎日」には戻れなくなります。

もちろん「ウズウズ」だけでは却ってつらいかもしれません。イノベーターズ 100 では、その状態からどう具体的に足を踏み出し前進していくかの方法もあれやこれや教えてくれます。

そして、実は最大のポイントは、イノベーターズ 100 を経験した本人自身が、その後、社内や仲間内で、他の人に刺激を与えるようになって、「イノベーター菌」が感染していくことです。もう、すでに保菌者になっている参加者の皆さん。期待しています!

(イノベーターズ100 第3期活動報告書「若きイノベーターに向けて」より転載)

CREDIT

  • 主催
    広島県 商工労働局 イノベーション推進チーム
  • ボードオブイノベーター
    松尾 雅彦 (カルビー株式会社相談役)
    貝原 潤司 (カイハラ株式会社代表取締役副会長)
    竹本 吉輝 (株式会社トビムシ代表取締役)
    神原 弥奈子 (ツネイシホールディングス代表取締役専務)
    鷲田 祐一 (一橋大学大学院商学研究科教授)
    松井 龍哉 (フラワーロボティクス株式会社、ロボットデザイナー)
    新井 和宏 (鎌倉投信株式会社取締役資産運用部長)
    (※一部抜粋。組織名・肩書きは当時のものです。)
  • 参加企業
    オタフクソース株式会社
    カルビー株式会社
    常石造船株式会社
    ツネイシホールディングス株式会社
    株式会社八天堂
    株式会社広島マツダ
    株式会社ヒロテック
    株式会社フレスタ
    山根木材ホーム株式会社
    リョービ株式会社
    (※一部抜粋。組織名は当時のものです。)