Circular Design Praxis

2023-

Circular Design Praxis (サーキュラー・デザイン・プラクシス:CDP)とは、リ・パブリックが事務局を務める「学術・企業・地域をつなげ、システム変化をともなう
サーキュラーデザインを育み実践するためのネットワーク」です。土地の風土や文化から立ちのぼる循環のデザインを探索し、それぞれの実践知を創造的に編みあげることで、多元的で持続可能な世界の実現を目指しています。生産が日々の生活と比較的密接につながっているアジア・パシフィックの諸地域における風土や慣習、文化や伝統に着想を得ながら、ボトムアップかつプレイス・ベースド(place-based)の、多元世界を前提としたサーキュラーデザインを確立することを目的にしています。

2022年に立ち上げプロセスを公開し多様なバックグラウンドを持つ専門家の方々が一堂に会し協議する場、プレカンファレンスを開催。2023年夏には、京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab設立10周年イベントの一環として「Circular Design Praxis Symposium 2023〜システム移行を前提とした循環デザインのシンポジウム〜」を2日間に渡って開催。会場のKYOTO Design Labには延べ135名、オンラインにも延べ123名が参加しました。「サーキュラーエコノミーへの移行=Transition」をいかにデザインすべきか、その際の産業生態系やそれを取り巻く制度設計や人材育成はどうあるべきか、そしてこのデザインプロセスを下支えする新たな価値観や世界観はいかに獲得できるかなどについて、多様な視点を持った専門家や実践者とともに議論を深めました。

2023年冬には鹿児島に根ざす実践を通してplace-based なアプローチについて解像度を高める「Circular Design Week 2023 in Kagoshima」を実施。オーストラリア、タイ、台湾など11カ国以上から延べ80名以上の参加者が集い、7日間に渡って​​鹿児島県の各地に根付く豊かな営みに学び、より多元的で持続可能な世界へのトランジションを探索しました。

さらに、2023年度にはサーキュラーデザインに関連するテーマや課題を、企業パートナーが主体となり探索するワーキンググループが立ち上がり、その一環として座間市が実践するサーキュラーエコノミーに関する多様な取り組みを調査しました。調査結果は、中間報告としてレポートにまとめて公開していますので、ぜひ下のリンクからご覧ください。

2024年度は、台湾でCircular Design Weekを開催予定です。今後のCDPの活動にもご期待ください。

CREDIT

  • ステアリングボード
    水野大二郎
    (京都工芸繊維大学 教授 / 慶應義塾大学大学院 特別招聘教授)
    田中浩也
    (慶應義塾大学SFC 環境情報学部教授/ COI NEXT「リスペクトでつながる「共生アップサイクル社会」共創拠点」リーダー)
    津田和俊
    (京都工芸繊維大学 講師 / 山口情報芸術センター[YCAM] 専門委員・主任研究員)
  • エグゼクティブフェロー
    赤間陽子
    (ロイヤルメルボルン工科大学 准教授)
    ダン・ヒル
    (メルボルン大学 教授/メルボルン・スクール・オブ・デザイン ディレクター)
  • 事務局
    株式会社リ・パブリック
  • '23 ステアリングパートナー (アルファベット順)
    株式会社日立製作所
  • '23 共創パートナー (アルファベット順)
    8thCAL株式会社
    コクヨ株式会社
    株式会社メルカリ
    株式会社野村総合研究所
    小田急電鉄株式会社

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CDPでは毎月、ニュースレターを配信しています。国内外でサーキュラーデザインに取り組む研究者・実践者による寄稿やインタビューなど、さまざまなコンテンツをお届けしていきます。

座間市調査に関する中間報告

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